完調日記7

完調日記(2010/05/31)

テーマは、続々グッとくる名言を拾ってみよう! である。

今回もゾクゾクするかもね(きゃは!)。

 

名言というと、はて哲学者や文学者ばかりを思い出すけど、そんなことはないわけで、たとえ有名でなくても、立派な言葉というのはあるわけです。そういうのを、昔から、「一家言」(いっかげん)と言って日本では大切にしてきたんだね。この一家言とは一家を成した人の言葉という意味です。一家と言うと、すぐに「ごくせん」に登場するヤンクミ先生のご実家を連想してしまうかも知れませんが、もちろん、そうではありません。一家とは一つの道を極めた人のことを言います。

そうしたフツーの人たちの努力の結晶が一家言なのです。でも、そうしたフツーの人たちの言葉は中々残らない。ところが、たまに奇特な方たちが居て、そうした言葉を拾っておいてくれることがあるわけです。

NHKの番組で2000年から2005年まで放映されていた「プロジェクトX」というのも、その一つです。これを見ると、第二次世界大戦後の日本を支えてきた人たちの人生がよく分かります。この戦後間もない頃というのは、今だと右肩上がりの時代と言って、ひと纏めにされてしまうけど、この番組を見るとそんな単純じゃない。多様で複雑な時代だったってことがホントよく分かる…。

図書館にもDVDがありますから、ぜひ見て欲しいと思います。

ちなみに、この番組の主題曲、中島みゆき『地上の星』は名曲です。

 

風の中の昴、砂の中の銀河。

みんなどこへ行った。見送られることもなく。

草原のペガサス、街角のビーナス。

みんなどこへ行った。見守られることもなく。

地上にある星を誰も覚えていない。人は空ばかり見てる。

ツバメよ、高い空から教えてよ、地上の星を。

ツバメよ、地上の星は今どこにあるのだろう。

 

そういえば、ぼくらの父や母たちは、みんな「草原のペガサス、街角のビーナス」だったなぁなんて思っちゃうわけです(涙)。

ちなみついでに、番組のエンディングに流れていた、やはり中島の『ヘッドライト・テールライト』はさらに名曲です。

中島の姐御の『糸』は蜘蛛の糸     獄雨

 

CIMG4102

染谷智幸(そめや・ともゆき)所属は文学部文化交流学科

専門は日本文化・文学(江戸時代)、日韓比較文化・文学

父は人形師。その血を受け継いで人形をこよなく愛す。

写真はご存知、金太郎。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。